ネットが繋がらない恐怖。災害時に「情報難民」にならないための、スマホ設定と予備バッテリーの正解。
災害が発生したとき、あなたの命を守るライフラインは何でしょうか。水、食料、暖房。もちろんこれらは不可欠ですが、現代においてそれらと同じくらい、あるいは状況によってはそれ以上に重要なのが「情報」です。令和7年(2025年)の現在、私たちの生活はスマートフォンに依存しています。安否確認、避難所の開設状況、給水車の位置、そして気象情報。これらすべてを手元の画面一つで確認できる便利な世の中になりました。しかし、2018年の北海道胆振東部地震によるブラックアウトを思い出してください。停電によりテレビが見られなくなり、頼みの綱であったスマートフォンのバッテリーが切れかけたとき、言いようのない不安と孤独感に襲われた方は多いはずです。災害時、ネットが繋がらない、あるいはスマホの電源が入らない状態になることは、すなわち「情報難民」となり、社会から孤立することを意味します。特に冬の北海道で情報が途絶えることは、生命の危険に直結しかねません。今回は、災害時にスマホを「ただの板」にしないための、具体的な設定と備えについてお伝えします。災害時、なぜスマホは「繋がりにくく」なるのか災害時にインターネットや電話が繋がらなくなる主な原因は、大きく分けて二つあります。一つは、通信設備(基地局)自体の被災や停電です。もう一つは、安否確認や情報収集をするために多くの人が一斉にアクセスすることによる「通信の混雑(輻輳)」です。こうなると、いくら高性能なスマホを持っていても、情報は入ってきません。そんな時、覚えておきたいのが災害用統一SSID「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」です。大規模災害時に携帯電話各社が協力して無料開放する公衆無線LANで、Wi-Fi設定画面でこれを選択すれば、契約しているキャリアに関係なくネットに接続できる場合があります。知識として知っているだけで、緊急時の選択肢が一つ増えます。しかし、どれだけ通信手段があっても、スマホ自体の「バッテリー」が切れてしまえば万事休すです。停電が長引く中で、貴重なバッテリーを少しでも長く持たせるための「設定の正解」をご存じでしょうか。今すぐできる! 生存率を上げる「スマホ設定」の極意災害が発生し、停電してしまったら、すぐに以下の設定を行ってください。この少しの手間が、後の数時間の安心を生み出します。1.画面の明るさを「最低」にするスマホのバッテリーを最も消費するのは、実は「画面の点灯(ディスプレイ)」です。設定画面から画面の明るさを可能な限り暗く設定し、自動ロック(スリープ)までの時間も最短(30秒など)に設定しましょう。2. 「省電力モード」を活用するiPhoneなら「低電力モード」、Androidなら「省電力モード」や「長持ちモード」をオンにします。これにより、バックグラウンドでのアプリ更新やメール取得などが制限され、消費電力を大幅に抑えることができます。3. 使わない時は「機内モード」へこれが意外と知られていない重要なテクニックです。被災地など電波状況が悪い場所では、スマホは必死に電波を探そうとして出力を上げ、みるみるバッテリーを消耗してしまいます。安否確認や情報収集をする時以外は「機内モード」にするか、思い切って「電源を切る」のが、最も確実なバッテリー温存術です。命運を分ける「予備バッテリー」の選び方と落とし穴設定での節約には限界があります。やはり物理的な電力の備蓄、つまり「モバイルバッテリー」の準備が不可欠です。しかし、ただ持っていれば良いというわけではありません。北海道の災害に備えるなら、以下の2点に注意して選んでください。「乾電池式」は最強のサブウェポン普段使いのリチウムイオン式モバイルバッテリー(充電式)は便利ですが、停電してしまえばそれ自体の充電ができません。そこで必ず備えておきたいのが、「乾電池式モバイルバッテリー」です。乾電池さえあれば充電が可能で、乾電池自体は長期保存がきき、災害時でも比較的入手しやすいというメリットがあります。充電速度は遅いですが、緊急時の命綱としてこれほど頼りになるものはありません。寒冷地特有の「低温」リスク北海道民が特に気をつけなければならないのが、「寒さ」です。リチウムイオン電池は寒さに弱く、氷点下の環境では性能が著しく低下し、最悪の場合は動作しなくなります。冬の災害時、暖房が止まった室内や屋外でスマホやバッテリーを使う際は、タオルで包んだり、服の内ポケットに入れたりして「冷やさない工夫」が必要です。備蓄用バッテリーも、冷え切った物置や車の中ではなく、室内の常温の場所に保管するようにしてください。まとめ災害時、正しい情報は不安を和らげ、次の行動を決めるための羅針盤となります。しかし、デジタル機器は電気と通信があって初めて機能する、とても脆い存在でもあります。スマホの設定方法を家族で共有し、予備バッテリーを「ローリングストック(使いながら備蓄)」しておくこと。そして、万が一スマホが使えなくなった時のために、電池で動く「ラジオ」や、公衆電話を使うための「小銭(10円玉)」を用意しておくといった、アナログな備えも忘れないでください。さっぽろ市民共済は、皆さまからお預かりした掛金を大切に管理し、いざという時に迅速に共済金をお届けできるよう、アナログとデジタルの両面で体制を整えています。どんなに時代が変わっても、最後に人を救うのは「人のつながり(相互扶助)」です。情報というライフラインを確保しつつ、地域の助け合いの輪にも、ぜひ加わってください。
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