こんにちは!札幌の暮らしと住まいを見つめ続ける、超人気ブログライターです。
皆さんは「火災共済」と聞くと、どんな保障を思い浮かべますか?もちろん「火事」の保障がメインですが、実はそれだけじゃないんです。札幌市民共済の火災共済は、日々の暮らしに潜むさまざまなリスクから、私たちの家と家財を守ってくれる、まさに「お守り」のような存在。
今回はその中でも、特に「え、そんなことまで!?」と驚かれることが多い「自動車の飛び込み」による損害の保障について、プロの視点から、そして札幌市民の皆さんと同じ目線で、どこよりも分かりやすく、そして深く掘り下げていきたいと思います。
「家に車が飛び込んでくるなんて、そうそうないでしょ」
そう思ったあなた。実は、ニュースにならないだけで、ハンドル操作の誤りやスリップ事故などで、建物に車が衝突するケースは決して珍しくありません。そんな時、札幌市民共済の火災共済は、力強い味方になってくれます。
まず押さえておきたい基本中の基本。火災共済で保障される「自動車の飛び込み」とは、文字通り、車両やその積載物が建物に衝突・接触することによって生じた損害のことです。
ここで面白いのが、保障の対象となる「車両」の範囲。実は、乗用車やトラックだけではないんです。なんと、自転車や、人が引く荷車、馬車なども含まれるんですよ。 まさか自宅に馬車が飛び込んでくることはないと思いますが、自転車が勢い余って玄関ドアに激突!なんてことは、十分に考えられますよね。
さらに、プロの視点からもう一歩踏み込んでみましょう。
損害の範囲は、車が直接ぶつかった部分だけではありません。例えば、こんなケース。
車が家の前の電柱に衝突!その衝撃で電柱が傾き、電線が引っ張られた結果、我が家の外壁の一部が剥がれ落ちてしまった…!
この場合、車は家に直接ぶつかっていなくても、「自動車の飛び込み」による損害として保障の対象となる可能性があるんです。
しかし、ここに最大の落とし穴が潜んでいます。多くの人が見落としがちな、非常に重要なポイントです。それは…
「自分や家族が所有、または運転する車による損害は対象外」 ということ。
例えば、うっかりアクセルとブレーキを踏み間違えて、自宅の車庫の壁にぶつけてしまった…という、いわゆる「自損事故」のケース。これは、残念ながら火災共済の「自動車の飛び込み」保障の対象にはならないのです。
「えーっ!そうなの!?」
「じゃあ、友達が遊びに来て、私が駐車場に誘導している時に、誤って壁にぶつけちゃったらどうなるの?」
良い質問ですね!この場合、車の所有者も運転者も「友人(他人)」なので、
保障の対象になる可能性が高いです。 ただし、誘導していたあなたに「重大な過失」があったと判断されると、話は変わってくるかもしれません。
このように、「誰の」「どの車が」起こした事故なのかが、保障の分かれ目になるのです。これは、組合員みんなで出し合った大切な掛金を公平に使うための、私たちの「相互扶助」の精神に基づいた大切なルールなんですね。
「自分や家族の車はダメ、というのは分かった。でも、他にも対象外になるケースってあるの?」
もちろんです。保障の境界線を正しく理解しておくことが、いざという時に慌てないための秘訣。ここでは、さらにプロの切り口で「対象外」となるケースを深掘りしていきましょう。
まず覚えておきたいキーワードは「運行中」です。
札幌市民共済の火災共済が保障するのは、基本的に「運行中」の車両による事故です。
坂道の駐車場に停めていた車が、サイドブレーキの甘さからか、自然に動き出してしまい、我が家の塀にコツン…。
この場合、「運行中」とは言えないため、保障の対象外となる可能性があります。また、クレーン車が作業中にクレーン部分を回転させて家にぶつけてしまった、というようなケースも、「車両の運行」とは異なるため対象外と判断されることがあります。
次に、札幌ならではの視点も加えてみましょう。それは「自然現象」との関わりです。
この場合、Aの雪道でのスリップ事故は保障の対象となる可能性が高いです。 なぜなら、雪道という自然現象はあっても、その間に運転手の操作という「人為的」な要因が介在しているからです。
一方、Bの突風による損害は、「自動車の飛び込み」ではなく「風災」という自然災害と見なされるため、火災共済の基本保障の対象外となります。(ただし、後述する「自然災害見舞金」の対象にはなる可能性があります)
このように、一見すると似たような事故でも、その背景にある原因によって保障の可否が分かれるのです。
「なぜこんなにルールが細かいの?」と感じるかもしれません。しかし、それは組合員全員の掛金を公平に、そして本当に必要な保障のために活用するという「相互扶助」の理念に基づいているからに他なりません。
私たちは、一部の特殊なケースのために全体の掛金が上がってしまうことを防ぎ、誰もが安い掛金で安心して暮らせる制度を守っているのです。
ここまで読んでくださった皆さんは、「自動車の飛び込み」保障について、かなり詳しくなったはずです。では、最後に、この知識を活かして、私たち自身と大切な住まいを守るために、具体的に何をすべきかをお伝えします。
何よりも大切なのは、ご自身の火災共済の契約内容をしっかりと把握しておくことです。特にチェックしてほしいのが「再取得価額特約」が付いているかどうか。
この特約は、建物や家財の古さにかかわらず、同程度のものを新たに購入・修理するために必要な金額(新価)を保障するものです。もし、この特約が付いていないと、万が一の際に受け取れる共済金が、実際の修理費に満たない可能性があります。例えば、修理に1,000万円かかったのに、790万円しか受け取れない…なんてことも起こり得るのです。 ぜひ一度、お手元の契約証書を確認してみてください。
お話ししてきたように、自分や家族が運転する車による損害は、火災共済では保障されません。このリスクをカバーするのが、自動車保険の「対物賠償保険」です。
「火災共済」と「自動車保険」。この二つを適切に組み合わせることで、第三者からの飛び込み事故にも、自分自身のうっかり事故にも、両方備えることができるのです。まさに「備えの合わせ技」。これが、賢いリスク管理術です。
札幌市民共済は、利益を目的としない、私たち市民のための組合です。設立から60年以上、この札幌の地で、組合員の皆さんの暮らしに寄り添ってきました。
そんな疑問や不安があれば、どうぞお気軽に私たちにご相談ください。専門の職員が、親身になってあなたの「あんしん」をサポートします。
私たちは、共済事業だけでなく、少年消防クラブへの支援など、地域の防火・防災意識を高める社会貢献活動にも力を入れています。 これは、万が一の保障を提供するだけでなく、そもそも悲しい事故が起こらない安全な地域を皆さんと一緒に作っていきたい、という私たちの「地域貢献」への想いの表れです。
いかがでしたでしょうか。「自動車の飛び込み」という一つの保障をとっても、そこには私たちが知っておくべき、意外なルールや境界線がたくさんありましたね。
これらのルールは、一見すると複雑に感じるかもしれませんが、すべては組合員みんなで支え合う「相互扶助」の精神に基づいています。
そして、最も重要なのは、「火災共済に入っているから大丈夫」と安心するだけでなく、「自分の契約内容を正しく理解し、足りない部分は自動車保険などで補う」という視点を持つことです。これこそが、あなたとあなたの大切な家族、そして住まいをあらゆるリスクから守るための、最強の備えと言えるでしょう。
あなたの暮らしの「万が一」に、確かな「あんしん」を。私たち札幌市民共済は、これからもずっと、この街で暮らすあなたの隣にいます。