北海道の雪害リスクに備える!火災共済の「自然災害見舞金」と「補完保険」の賢い使い分け【令和7年版】

北海道の雪害リスクに備える!火災共済の「自然災害見舞金」と「補完保険」の賢い使い分け【令和7年版】

令和7年の冬、札幌や北海道にお住まいの皆様へ。大雪による住宅被害は「火災共済」でどこまでカバーされるのでしょうか?基本保障の範囲外となる自然災害をカバーする「自然災害見舞金」の仕組みと、さらに手厚い備えとしての「補完保険」について、詳しく解説します。


令和7年、2025年の新しい年を迎え、札幌市内や北海道全域はいよいよ厳寒の季節本番を迎えています。

美しく降り積もる雪は北海道の魅力の一つではありますが、私たち生活者にとっては、毎日の雪かきや排雪作業、そして住宅への被害など、頭の痛い問題の種でもあります。

特に今年は、昨今の気候変動の影響もあり、短期間で一気に積雪が増える「ドカ雪」や、気温差による落雪事故のリスクが高まっているとの予報も出ており、ご自宅の安全管理には例年以上に気を配る必要があります。

物価高や電気代の高騰が家計を直撃する中、万が一、雪の重みでカーポートが潰れたり、屋根からの落雪で窓ガラスが割れたりといった被害に遭った場合、その修理費用は大きな負担となってのしかかります。

そんな時、頼りになるのが私たちが加入している「火災共済」「火災保険」ですが、皆さまはご自身が加入されている保障の内容を正確に把握されていますでしょうか。

「うちは火災共済に入っているから、雪害も大丈夫だろう」と安心していたら、実は保障の対象外だった、あるいは思っていた金額が下りなかった、というケースは意外と多いものです。

特に札幌市民共済のような、営利を目的としない相互扶助(助け合い)の精神で運営されている共済制度の場合、掛金が手頃である反面、民間の損害保険会社とは保障の仕組みが異なる部分があります。

今回は、札幌・北海道の冬に避けては通れない「雪害」等の自然災害について、さっぽろ市民共済の「火災共済」ではどこまで対応できるのか、そして万全を期すための「補完保険」という選択肢について、詳しく解説していきます。


火災共済は「雪害」を保障する?基本保障と対象外の線引き


まず結論から申し上げますと、さっぽろ市民共済の「火災共済」の基本契約(本則)においては、雪害や風水害などの「自然災害」による損害は、残念ながら共済金の支払対象外(免責)となっています。

これは、パンフレットや重要事項説明書にも「共済金の支払対象外」として明記されている非常に重要なポイントです。

例えば、猛吹雪で屋根の一部が剥がれたり、雪の重みで建物が歪んだりといった被害は、火災共済の本来の目的である「火災、破裂・爆発、航空機の墜落、車両の飛び込み、落雷、水漏れ」には該当しないため、「火災等共済金」は支払われません。

特に北海道の住宅トラブルで多いのが、「スノーダクトのオーバーフロー(溢水)」「水道管の凍結による水濡れ」です。

これらについても注意が必要です。

規約上、給排水設備の事故による水濡れは対象となる場合がありますが、その原因が「自然現象(雨や雪、氷など)」によるものである場合や、「老朽化」によるものである場合は、基本的に免責(対象外)となります。

具体的には、スノーダクトが落ち葉や泥で詰まったのではなく、単に許容量を超える融雪水や雨水が溢れて室内に水漏れが発生した場合などは、自然現象による損害とみなされ、火災共済金の本則給付は受けられない可能性が高いのです。

また、冬期間の水道管凍結についても、凍結して破裂した「水道管自体の修理費用」は対象になりますが、それによって床が水浸しになった場合の「水濡れ損害(フローリングの張り替え費用など)」は、対象外となるケースがあります。

このように、火災共済はあくまで「火災等の不測の事故」に備えるものであり、自然災害リスクをフルカバーするものではないという点を、まずはしっかりと理解しておく必要があります。

しかし、それでは組合員の皆様が自然災害に遭われた際にあまりに心もとないため、さっぽろ市民共済では相互扶助の観点から、独自の「見舞金制度」を設けています。


共済金が出ない場合の救済措置とは


前述の通り、火災共済の契約自体からは、自然災害による損害に対して「火災等共済金」は支払われません。

しかし、組合員同士が助け合うという共済の理念に基づき、別途積み立てられた資金の中から「自然災害見舞金」が支払われる場合があります。

これは法的な保険金支払い義務に基づくものではなく、あくまで組合独自の「お見舞い」としての性質を持つものです。

次項でこの見舞金の詳細について触れますが、まずは「基本の火災共済では、雪害などの自然災害は保障されない」という大前提を認識し、その上で「見舞金」「補完保険」でどのようにリスクをカバーしていくかを考えることが、令和7年の賢い家計防衛術と言えるでしょう。


「自然災害見舞金」の仕組みと限界を知っておこう


さっぽろ市民共済には、火災共済の契約に付帯する形で「自然災害見舞金」という制度があります。

これは、地震・噴火・津波、および風水害等(水災・風災・ひょう災・雪災)によって、加入している建物や家財に損害が生じた場合に支払われるものです。

北海道の冬の生活において懸念される「雪害(雪災)」も、この見舞金の対象となる「風水害等」に含まれます。

ですので、全く何も出ないというわけではありません。

しかし、ここで注意しなければならないのは、その金額の規模です。

見舞金はあくまで「お見舞い」であり、損害額を全額カバーするような性質のものではありません。

具体的な支払基準を見てみましょう。

見舞金の額は、損害の程度(全損・半損・一部損・床上浸水・水ぬれ損)と、加入口数に応じて算出されます。

例えば、建物や動産が70%以上焼失・損壊・流失した「全損」の場合でも、支払われるのは加入1口あたり3,000円です。

もし100口(1,000万円の保障)加入していたとしても、計算上は30万円となりますが、ここにはさらに「上限額」が設けられています。

規約により、自然災害見舞金の支払限度額は、最高でも「10万円」(1災害につき建物と動産を合わせて)と定められています。

つまり、どれだけ大きな被害を受けて、家の建て直しに数千万円かかったとしても、あるいは加入口数を増やしていたとしても、この見舞金制度から受け取れる最大額は「10万円」なのです。

また、損害額が20万円を超え、かつ半損(20%〜70%未満)には至らない「一部損」の場合、支払われるのは1口あたり300円です。

さらに、スノーダクトの事故などで適用される可能性のある「水ぬれ損」(建物の天井・壁・床等に水漏れが生じ補修が必要な場合)については、1口あたり100円、ただし「損害額を限度」とします。

このように、自然災害見舞金は、被害に遭われた組合員の方へ「少しでもお役に立てれば」という相互扶助の温かい気持ちから生まれた制度ではありますが、現実的な住宅再建や大規模な修繕費用を賄うための資金としては、どうしても不足してしまいます。

ここが、営利を目的としない少額の掛金で運営される共済制度の限界でもあり、同時に加入者の皆様に正しく理解していただきたいポイントです。


加入年数による支払制限にも注意


さらに細かい規定として、新規加入(再契約を含む)から1年未満の組合員に対しては、支払額が「50%減額」されるというルールもあります。

駆け込み的な加入による公平性の欠如を防ぐための措置ですが、加入直後に災害に遭われた場合は、受け取れる見舞金がさらに少なくなってしまうことを知っておく必要があります。


不安な場合は「補完保険」という選択肢を


ここまでご説明した通り、火災共済は火災事故に対しては手厚い保障を提供しますが、雪害などの自然災害や地震に対しては、見舞金程度のサポートにとどまります。

「北海道に住んでいる以上、雪害のリスクは無視できない」

「万が一の地震にもしっかり備えたい」

そうお考えの組合員の皆様には、さっぽろ市民共済が損害保険ジャパン株式会社(損保ジャパン)の代理店として取り扱っている「火災共済補完火災保険(地震保険付き)」の併用を強くおすすめいたします。

この保険は、その名の通り、火災共済の保障の「足りない部分」を補う(補完する)ために設計された商品です。

最大の特長は、火災共済ではカバーしきれない「風災・水災・雪災」などの自然災害による損害を、しっかりと保険金としてカバーできる点です。

例えば、台風で屋根が飛んだ、大雪で家が歪んだ、ゲリラ豪雨で床上浸水した、といったケースでも、実際の損害額に基づいた保険金が支払われるため、住宅の修復や生活再建に直結する大きな安心を得ることができます。

また、この補完保険には「地震保険」をセットすることができます。

火災共済の自然災害見舞金では、地震による損害も最大10万円までしか出ませんが、地震保険に加入していれば、国と民間が共同で運営する制度に基づき、地震・噴火・津波による建物の倒壊や火災に対して、まとまった保険金を受け取ることが可能です。

特に北海道でも、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震のリスクが指摘されており、地震への備えは決して他人事ではありません。

さらに嬉しいメリットとして、この補完保険はさっぽろ市民共済を通じて加入することで「集団扱」となり、一般契約に比べて保険料が「5%割安」になります(地震保険部分を除く)。

手続きも、火災共済の窓口で一緒に行うことができるため、非常にスムーズです。

基礎的な保障は手頃な掛金の「火災共済」で確保し、雪害や地震といった大きなリスクには「補完保険」で備える。

この「二階建て」の備えこそが、令和7年の北海道での暮らしを守るための、最も合理的で安心な選択肢と言えるのではないでしょうか。


まとめ


今回は、札幌・北海道の冬に欠かせない雪害リスクへの備えについて、さっぽろ市民共済の制度を中心にご紹介しました。

ポイントをまとめます。


火災共済は「火災」に強いが、「自然災害」は対象外(免責)が基本
自然災害には「見舞金」が出るが、最大10万円と限定的
雪害や地震にしっかり備えるなら、損保ジャパンとの提携商品「補完保険」がおすすめ
補完保険は「集団扱」で保険料が割安になるメリットがある

「うちは大丈夫」と思っていても、自然災害はいつ、誰に降りかかるかわかりません。

さっぽろ市民共済は、「一人は万人のために、万人は一人のために」という相互扶助の精神を大切にしながら、地域の皆様の安全な暮らしを支え続けています。

まずはご自身の契約内容を確認し、もし自然災害への備えに不安を感じたら、ぜひ一度、補完保険の検討や組合への相談をしてみてください。

皆様の平穏な毎日が、これからもずっと続くことを心より願っております。