大掃除の盲点!テレビ裏の埃が時限爆弾に変わる瞬間とは?【トラッキング現象】
令和7年の師走も半ばを過ぎ、札幌の街はすっかり根雪に覆われましたね。寒さが厳しくなると、私たち北海道民の家の中は、暖房のおかげでポカポカと暖かく保たれています。しかし、この「暖かく快適な冬の室内」にこそ、思わぬ落とし穴が潜んでいることをご存知でしょうか。年末の大掃除、皆さまはどこから手をつけられますか。キッチン、お風呂、窓拭き。目に見える汚れには意識が向きますが、普段動かさない「大型家電の裏側」は、ついつい見過ごされがちです。特にリビングの主役である「テレビの裏側」。ここは単なる埃の溜まり場ではなく、条件が揃えば一瞬で牙をむく「時限爆弾」へと変わる危険な場所なのです。私たちさっぽろ市民共済は、万が一の時の備えをご提供するだけでなく、そもそも悲しい事故を起こさないための「予防」もまた、大切な相互扶助の活動だと考えています。今回は、大掃除のこの時期だからこそ知っておいていただきたい、コンセント火災の恐怖と、その簡単な防ぎ方についてお話しさせてください。「トラッキング現象」という静かなる脅威皆さまは「トラッキング現象」という言葉を耳にされたことはありますでしょうか。これは、コンセントと電源プラグの隙間に溜まった埃が原因で起こる火災のことです。長い間差しっぱなしになっているプラグの根元には、少しずつ埃が蓄積していきます。そこに、空気中の湿気や結露などの水分が付着すると、埃が電気を通す導体となり、微弱な電流が流れ始めます。この状態が繰り返されると、プラグの絶縁部分が炭化し、ある日突然、「バチッ」という音と共に発火するのです。これが「トラッキング現象」の正体です。恐ろしいのは、スイッチが入っていなくても、コンセントにプラグが刺さっているだけで発生するという点です。つまり、就寝中や外出中、誰も見ていない時に静かに火の手が上がる可能性があるのです。令和の現代住宅は気密性が高く、一度火災が発生すると、煙や熱が逃げにくい構造になっていることも少なくありません。たかが埃、されど埃。この小さな汚れが、私たちの大切な生活基盤を一瞬で奪う原因になり得るのです。北海道の冬こそ要注意な理由「冬の北海道は乾燥しているから、湿気なんて関係ないのでは?」と思われるかもしれません。確かに外気は乾燥していますが、暖房を効かせた室内、特に加湿器を使用しているご家庭や、窓際の結露が発生しやすい場所は、局所的に湿度が高くなっています。この「乾燥による埃の舞い上がり」と「局所的な湿気」の組み合わせこそが、トラッキング現象を引き起こす最悪の条件なのです。なぜ「テレビ裏」が最も危険なのか家の中には多くの家電がありますが、なぜ特に「テレビの裏」が危険視されるのでしょうか。それには、いくつかの明確な理由があります。まず第一に、テレビは一度設置すると、数年から十数年、全く動かさないご家庭が多いということです。冷蔵庫や洗濯機も同様ですが、テレビ裏は配線が複雑に絡み合っており、掃除機が届きにくい「死角」になりがちです。第二に、テレビそのものが帯びる「静電気」の影響です。最近の大型液晶テレビや有機ELテレビは、画面や背面に静電気を帯びやすく、部屋中の微細な埃を吸い寄せてしまいます。吸い寄せられた埃は、重力に従って下へ落ち、ちょうどその下にあるコンセントや電源タップの上に降り積もるのです。さらに、テレビ周りには録画機器やゲーム機、Wi-Fiルーターなど、多くの電源プラグが集中していませんか。「タコ足配線」になっている場合、プラグ同士の隙間が狭く、掃除がしにくいうえに熱を持ちやすいため、リスクはさらに高まります。令和7年の最新家電であっても、電気を使う以上、この物理的なリスクからは逃れられません。見えない場所への想像力私たちは普段、目に見える危険には敏感ですが、家具の裏側という「見えない場所」には無頓着になりがちです。しかし、共済の精神である「助け合い」は、まず自分自身の生活の安全を守ることから始まります。ご自身のお宅だけでなく、離れて暮らすご高齢のご両親のお宅でも、テレビ裏の状況を想像してみてください。もし、何年も掃除をしていないようであれば、この年末こそが点検の絶好の機会です。「5分でできる」安心を手に入れる大掃除術トラッキング現象を防ぐ方法は、実はとてもシンプルです。それは「埃を取り除き、プラグを点検する」こと。たったこれだけの作業で、火災のリスクを劇的に下げることができます。今年の大掃除では、以下の手順でテレビ裏のケアを行ってみてください。安全な掃除のステップテレビの主電源を切り、必ずコンセントからプラグを抜く乾いた布やハンディモップで、溜まった埃を優しく取り除くプラグの根元(刃の間)に埃が付着していないか確認し、乾いた布で拭き取るプラグに変形や変色、焦げ跡がないか目視で点検するコンセントにしっかりと奥まで差し込む(緩みがないか確認)ここでのポイントは、必ず「乾いた布」を使うことです。濡れた雑巾などで拭くと、かえって水分を与えてしまい、トラッキング現象を誘発する恐れがあります。また、使用していないプラグには、市販の「コンセントキャップ」をして埃の侵入を防ぐのも有効です。最近では、プラグの根元に絶縁カバーが付いた「トラッキング防止プラグ」も普及していますが、カバーがあるからといって掃除が不要になるわけではありません。年に一度、大掃除の時だけでも構いません。テレビの裏側を覗き込み、埃を払うそのひと手間が、家族の笑顔と財産を守る大きな盾となるのです。私たち一人ひとりが火災を出さない努力をすることは、延焼を防ぎ、近隣の方々を守ることにも繋がります。これこそが、私たちが大切にしている「相互扶助」の精神そのものなのです。まとめ新しい年を安心して迎えるために、今年の大掃除は「テレビ裏」から始めてみてはいかがでしょうか。トラッキング現象は、埃と湿気という日常的な要素が引き起こす、誰の家にも起こりうるリスクです。しかし、私たちの少しの注意と行動で、確実に防ぐことができる災害でもあります。札幌の厳しい冬、家は私たちを守るシェルターです。その大切な家を内側から守るために、コンセント周りの点検を習慣にしましょう。さっぽろ市民共済は、これからも皆さまの暮らしに寄り添い、安全と安心の輪を広げる活動を続けてまいります。どうぞ、安全で温かな年末年始をお過ごしください。
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