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    「線状降水帯」はゲリラ豪雨の比じゃない!専門家が語る本当の恐ろしさと生存戦略「また大雨か…」と、天気予報を見てため息をつくことが増えていませんか?こんにちは!暮らしの安全と安心を追求する、さっぽろ市民共済のブログライターです。近年、毎年のように耳にするようになった「線状降水帯」という言葉。どこか他人事のように感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、「ゲリラ豪雨がパワーアップしたやつでしょ?」くらいの認識でいると、本当に危険です。今回は、この線状降水帯の“本当の恐ろしさ”と、私たち市民が生き残るための具体的な「生存戦略」について、専門家の視点から、少し踏み込んでお話ししたいと思います。この記事を読み終える頃には、あなたの防災意識は、きっと新しいステージに進んでいるはずです。点と線、これが決定的な違い!線状降水帯の異常な正体「ゲリラ豪雨」と「線状降水帯」。どちらも危険な大雨ですが、その性質は全く異なります。例えるなら、ゲリラ豪雨は“点”の攻撃、そして線状降水帯は“線”での執拗な攻撃です。ゲリラ豪雨は、狭い範囲に、短時間で「ドバっ!」と雨が降る現象。道路が一時的に冠水することはあっても、比較的早く水が引くことも多いですよね。一方、線状降水帯の恐ろしさは、その「持続性」と「範囲」にあります。活発な積乱雲(せきらんうん)が次々と発生し、まるでベルトコンベアのように同じ場所を通過し続けることで、数時間から半日以上、猛烈な雨が降り続くのです。想像してみてください。バケツをひっくり返したような雨が、あなたの住む街に、何時間も、何時間も降り注ぎ続けるのです。川はあっという間に危険な水位に達し、地面は雨水を吸収しきれなくなり、マンホールから水が噴き出す「内水氾濫(ないすいはんらん)※」や、山間部では土砂災害の危険性が急激に高まります。この「逃げ場のない、終わりの見えない雨」こそが、ゲリラ豪雨とは比較にならない、線状降水帯の本当の脅威なのです。(※内水氾濫:下水道などの排水能力を超えた雨が降った際に、水が地上にあふれ出してしまう現象のこと)あなたの常識が命取りに?線状降水帯の3つの罠「自分の家は大丈夫」「まだ避難しなくても平気」。その“いつもの感覚”が、線状降水帯の前では通用しないかもしれません。ここでは、多くの人が陥りがちな3つの「ワナ」について警鐘を鳴らします。ワナ1:「場所」のワナ - 川から遠いから安全という思い込み「うちは高台だし、川からも遠いから水害は関係ない」と思っていませんか?これは非常に危険な考え方です。先ほど触れた「内水氾濫」は、川から離れた市街地の真ん中でも起こり得ます。また、普段は穏やかな用水路や小さな川が、突如として牙をむき、道路を濁流に変えてしまうこともあります。まずは、お住まいの自治体が発行している「ハザードマップ」を必ず確認してください。そして、マップで色が塗られていない場所でも「100%安全」ではないことを肝に銘じましょう。想定外の事態が起こるのが、近年の災害の常識です。ワナ2:「時間」のワナ - 「まだ大丈夫」が手遅れに雨が強まってきても、「まだ大丈夫だろう」と様子を見てしまう。これは「正常性バイアス」と呼ばれる、誰にでも起こりうる心理です。「自分だけは大丈夫」と、無意識に危険を過小評価してしまうのですね。線状降水帯において、避難の鉄則は「明るいうちの水平避難」です。夜になると、周囲の状況が全く見えなくなり、足元が冠水しているのか、道路が崩れていないかさえ分かりません。停電すれば、頼りの情報も入ってこなくなります。危険が迫ってからではなく、危険が予測される段階で行動を起こす。「空振り」を恐れない勇気が、命を救います。ワナ3:「情報」のワナ - 受け身の姿勢が招く混乱「避難指示が出たら動こう」と考えている方も多いでしょう。しかし、指示を待っている間に、避難経路が寸断されてしまう可能性があります。また、昨今はSNSなどで様々な情報が錯綜し、どれを信じていいか分からなくなる「情報過多」に陥る危険性もあります。大切なのは、気象庁や自治体など、信頼できる情報源をあらかじめ確認しておくこと。そして、それらの情報と、実際に目の前で起きている状況(家の前の道路の様子、近くの川の水位など)を総合的に見て、「自分の判断で」早めに動くことです。避難とは、誰かにさせられるものではなく、自らの命を守るための主体的な行動なのです。生き残るための「新・防災常識」。今日から始める3つのアクションでは、私たちは具体的に何をすれば良いのでしょうか。従来の防災対策を一歩進めた、「新・防災常識」とも言える3つのアクションを提案します。アクション1:「垂直避難」の限界を知り、「水平避難」の選択肢を持つ水害時に「家の2階以上に避難する(垂直避難)」ことは有効な手段の一つです。しかし、それで安心ではありません。家が浸水地域にあれば、完全に孤立してしまう可能性があります。電気、ガス、水道が止まり、救助が来るまでの数日間、食料や水だけで耐え忍ぶ生活は想像以上に過酷です。そこで重要になるのが、安全な場所へ移動する「水平避難」です。避難所はもちろんですが、ハザードマップで安全が確認できる親戚や友人の家を、事前に「避難先」としてお願いしておく「縁故避難(えんこひなん)」も非常に有効な選択肢です。これは、いざという時に助け合う「相互扶助」の精神そのもの。平時のうちから、「もしもの時はよろしくね」と声を掛け合える関係を築いておくことが、何よりの防災になります。アクション2:「防災グッズ」から「防災ストック」へ発想転換防災グッズというと、非常用持ち出し袋を準備して押し入れの奥に…というイメージがありませんか?しかし、いざという時に賞味期限が切れていたり、どこに置いたか忘れてしまったり。これからは、「防災ストック」という考え方にシフトしましょう。これは、普段から使っている食料品や日用品(レトルト食品、缶詰、水、トイレットペーパーなど)を少し多めに買い置きし、使った分だけ買い足していく「ローリングストック法」です。特別なものを備えるのではなく、いつもの暮らしの延長線上に防災を組み込むことで、無理なく、無駄なく、災害に備えることができます。アクション3:「自分だけ」から「ご近所と」へ。地域で築く防災ネットワーク災害時、最後に頼りになるのは、遠くの親戚よりも近くの他人かもしれません。自分の身を守る「自助」はもちろん大切ですが、それだけでは限界があります。特に、高齢者や小さなお子さんがいるご家庭、身体に障害のある方など、自力での避難が難しい方々をどう支えるか。ここで輝くのが、「共助」、つまり地域での助け合いです。普段からの挨拶やちょっとした立ち話が、いざという時の「〇〇さん、大丈夫ですか?」という声かけに繋がります。自治会や地域の防災訓練に積極的に参加することも、顔の見える関係を築く絶好の機会。これは、私たちの暮らしの土台である「地域貢献」にも繋がる、尊いアクションです。自分一人の力は小さくても、地域が繋がれば、それは大きな防災力になるのです。まとめ:未来を変えるのは「想像力」と「行動力」線状降水帯は、確かに恐ろしい自然現象です。しかし、その発生は、数時間前には高い精度で予測できるようになってきました。つまり、私たちは何もできずにただ襲われるのではなく、「備える時間」が与えられているのです。今回お伝えしたかったのは、防災とは、特別なことではないということです。ゲリラ豪雨との違いを正しく理解し、その危険性を「想像する力」。ハザードマップを確認し、もしもの時の避難先を家族や友人と話し合っておく「行動力」。「空振りを恐れず、早めに動く」という主体的な判断力。そして、お隣さんや地域の人々と「助け合う」という温かい心。これらの「想像力」と「行動力」が、あなたと、あなたの愛する人の未来を守る、何よりの盾となります。災害は、いつ、どこで起こるか分かりません。しかし、備えがあれば、被害を最小限に食い止めることは可能です。この記事が、皆さんの日々の暮らしの中に、「防災」という安心の種をまくきっかけとなれたなら、これほど嬉しいことはありません。さあ、今日から、できることから始めてみませんか。
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  • 台風の「強さ」と「大きさ」の違いは?3分でわかるhPaの正体
    毎年やってくる台風の季節。テレビやインターネットのニュースで「今回の台風は“非常に強い”勢力で、しかも“大型”です」といった解説を耳にすると、なんだかとても大変なことが起こりそうだと身構えますよね。ですが、この「強さ」と「大きさ」、実は全く別のモノサシで測られていることをご存知でしたか?「強いってことは、大きいってことじゃないの?」と思われている方も少なくないかもしれません。この違いを正しく知ることが、迫りくる台風に対して適切な防災行動をとるための、とても大切な第一歩になります。さらに、台風のニュースで必ずと言っていいほど登場するナゾの単位、「hPa(ヘクトパスカル)」。数値が低いほどヤバい、とは聞くけれど、一体それが何を示しているのか、スッキリ説明できる人は意外と少ないものです。この記事を読めば、たった3分で台風情報の見方がガラリと変わり、あなたの防災意識が一段階アップデートされるはず。自分や家族の身を守ることはもちろん、地域で助け合う「相互扶助」の精神にもつながる大切な知識を、一緒に学んでいきましょう。見た目のサイズじゃない!台風の「大きさ」は“風速15m/sの範囲”で決まるまず、多くの人が勘違いしがちなのが、台風の「大きさ」です。天気図や衛星画像で見える、あの渦を巻いた雲の広がり全体が「大きさ」だと思っていませんか?実は違うんです。気象庁が定義する台風の「大きさ」は、「風速15m/s以上の風が吹いている範囲(強風域)の半径がどれくらいか」で決まります。風速15m/sというと、時速に換算すると54km。高速道路を走る車くらいのスピードです。この風が吹くと、看板が揺れ始めたり、傘がさしにくくなったりします。この「ちょっと強いな」と感じる風が吹いているエリアの広さで、台風のサイズを表しているのです。そして、その階級は驚くほどシンプル。たったの2種類しかありません。大型(大きい)台風:強風域の半径が500km以上 800km未満超大型(非常に大きい)台風:強風域の半径が800km以上これだけです。つまり、強風域の半径が499km以下の台風は、階級としては「並の大きさ」ということになります。「なんだ、大きいか、すごく大きいかの二択なんだ」と拍子抜けするかもしれませんが、これが重要なポイント。「大型」の台風ともなれば、その影響範囲は本州がすっぽり覆われてしまうほど広大です。これはつまり、「台風の中心がまだ遠く離れているから、自分のいる場所は大丈夫だろう」という油断が非常に危険だということを意味します。台風の中心が九州の南にあっても、「大型」であれば関東地方まで強風域に入り、交通機関の乱れや突風による被害が発生する可能性があるのです。広範囲に影響が及ぶからこそ、自分の住む地域だけでなく、周辺の状況にも気を配り、早め早めの備えや情報共有をすることが、「地域貢献」としての防災につながります。破壊力の指標!台風の「強さ」は“中心気圧と最大風速”がカギ次に、台風の「強さ」についてです。こちらは「大きさ」とは全く異なり、その台風が持つ「破壊力」のポテンシャルを示しています。「強さ」の基準となるのは、「中心付近の最大風速」です。こちらは3つの階級に分けられています。強い:最大風速が33m/s以上 44m/s未満非常に強い:最大風速が44m/s以上 54m/s未満猛烈な:最大風速が54m/s以上風速33m/s(時速約120km)を超えると、何かにつかまっていないと立っていられないほどの暴風です。「非常に強い」レベルになると、看板が落下・飛散し、電柱や街灯が倒れることも。走行中のトラックが横転するのもこのクラスです。そして「猛烈な」台風は、住家が倒壊・損壊するほどの、まさに災害級の破壊力を持っています。この恐ろしい暴風を生み出すエネルギー源こそが、天気予報で耳にする「hPa(ヘクトパスカル)」なのです。hPa(ヘクトパスカル)って何?「hPa」は、空気の重さ、つまり「気圧」を表す単位です。私たちは常に空気の重さに押されて生活していますが、それを感じることはありませんよね。だいたい地上の平均的な気圧が1013hPaくらい。これは、1平方メートルの広さに約10トンの重さがかかっているのと同じです。では、なぜ台風の中心気圧が低いと風が強くなるのでしょうか?ここで、台風を「巨大な掃除機」だとイメージしてみてください。掃除機は、内部の気圧をモーターで下げることで、周りの空気やゴミを勢いよく吸い込みますよね。台風もこれと全く同じ原理です。何らかの原因で発生した低気圧(台風の卵)は、周囲の空気よりも気圧が低いため、周りの空気をどんどん吸い込み始めます。そして、中心の気圧が低ければ低いほど(hPaの数値が小さいほど)、掃除機の吸引力が強くなるのと同じで、周りの空気を吸い込むパワーが強大になります。この「吸い込む力」こそが、暴風の正体なのです。ですから、天気予報で「中心気圧950hPa」などと聞いたら、「なるほど、地上の平均よりずっと気圧が低いから、猛烈な勢いで空気を吸い込んで、とてつもない暴風が吹き荒れるんだな」と理解することができます。hPaは、その台風が秘めた破壊力を知るための、重要なバロメーターなのです。「大きくて強い台風」だけが危険じゃない!組み合わせで変わる危険度「大きさ」と「強さ」の違いがわかると、台風がもたらす危険性をより立体的に捉えることができます。多くの人が「大きくて、しかも強い台風が一番ヤバい」と考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。その組み合わせによって、危険の種類や対策が変わってくるのです。ケース1:小さくても「猛烈な」台風強風域が狭いため、影響範囲は限定的かもしれません。しかし、中心付近では「猛烈な」暴風が吹き荒れており、その進路上にある地域は局地的に甚大な被害を受ける可能性があります。接近に伴って急激に天候が悪化するため、「さっきまで晴れていたのに」という油断が命取りになりかねません。進路予測のわずかなズレで、被害が大きく変わるのも特徴です。ケース2:「大型」だけど強さは“並”の台風最大風速は「強い」の基準に達していないため、暴風への警戒は比較的低いかもしれません。しかし、「大型」であるため影響範囲が非常に広く、台風の動きが遅い場合は、長時間にわたって広範囲に雨を降らせ続けます。その結果、総雨量が記録的なものとなり、大規模な河川の氾濫や土砂災害など、風よりも水による災害のリスクが極めて高くなります。このように、台風の本当の恐ろしさは、「強さ × 大きさ × 進路 × スピード」といった、様々な要素の掛け算で決まります。だからこそ、天気予報を見る際には、「今回の台風は“非常に強い”らしい」という情報だけでなく、「大きさは“大型”だから、雨が長く続きそうだ」「進路が自分の住む街を直撃するかもしれない」といった複数の情報を組み合わせ、自分の地域にどのような危険が迫っているのかを具体的にイメージすることが重要です。その想像力こそが、早めの避難や備えにつながります。そして、「隣のお年寄り世帯は避難に時間がかかるかもしれない」「この地域の低い土地は浸水しやすいから注意を呼びかけよう」といった、地域全体で被害を最小限に抑える「相互扶助」の行動へと繋がっていくのです。まとめさて、今回は台風の「大きさ」と「強さ」という、似ているようで全く違う2つの指標について掘り下げてみました。最後に、大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。台風の「大きさ」 → 影響範囲の広さ(風速15m/s以上の強風域の半径)台風の「強さ」 → 破壊力のポテンシャル(中心付近の最大風速)hPa(ヘクトパスカル) → 低いほど風が強くなる、台風のエネルギー源これらの知識は、決して単なる豆知識ではありません。天気予報から流れてくる情報を正しく読み解き、迫りくる危険を“自分ごと”として捉えるための、いわば「防災リテラシー」です。情報を正しく理解できると、「風が強くなる前に家の周りを片付けよう」「長雨に備えて側溝の掃除をしておこう」「早めに避難した方が良さそうだ」といった、具体的で適切な行動に繋がります。そして、その知識をぜひ、ご家族やご友人、ご近所の方々と共有してみてください。一人の知識が二人、三人と伝わることで、地域全体の防災力は着実に向上します。それこそが、私たちが大切にしたい「相互扶助」の精神に基づいた、災害に強い社会づくりの第一歩です。台風シーズンを迎える前に、この機会にご自身の住む地域のハザードマップを確認したり、家族と避難場所や連絡方法について話し合ったりしてみてはいかがでしょうか。「知る」ことが、あなたと、あなたの大切な人のいのちを守る、最も確実な備えとなるのです。
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